ぜんしきょう 理事長交代への経緯


 私は創設者の早川一夫氏の絶対的相互扶助の理念と介護問題に関する取り組みを

前理事長である早川一美氏から聞き、その話に強く共感し、早川一美氏から2018年10月1日、この会の代表理事(理事長)として事業継承を受けました。

 

 私も実の母や祖父母の介護を介護保険制度がまだないころ、12年間在宅でおこない、看取ってきました。

 その12年間で、家庭の崩壊、介護離職、老人病院と言われる病院の中で虐待を受けながらも

何も手を打つことができない苦しい状況も経験してきました。

 またその後、家族の介護経験を活かし、介護、福祉業界の仕事に従事し続け、政治的にも介護、福祉分野に参加させて頂く経験をし、勉強して参りました。

 

 ですから、ぜんしきょうが掲げてきた絶対的相互扶助に基づく理念に強く共感し、現在の国の介護保障、公的介護保険では補いきれない現実問題に対する対応策として、在宅介護への問題解決を、このぜんしきょうの全国の会員の皆様と力を合わせながら実現していこう、共生社会の構築を実現しよう、地域、家庭の中から安心と幸せを実感できるようにぜんしきょうの理念を広げていこう、と強く心に誓い、代表理事に就任致しました。

 

 介護にまつわる少子高齢化問題と超高齢社会問題は、遠い社会問題ではなく、私たちの毎日に直結する現実に起こりうる問題、そして起こっている問題です。

 

 こうした日本の介護問題は、現在の育児問題の欠落と共に『少子化現象』が加速して、高齢者の介護に従事してくれる人が人口とともに減少し、『老々介護、認認介護』と『高齢孤独者』が続出して、本来であれば喜ぶべき超長寿社会が、反対に悲惨な人生の最期を迎えるという、正に超長寿過酷時代の出現へとつながっていきます。

 

 私は、介護施設を通して、また会員様の生の声を通して、このような悲しい現実が今、起こっていることを目の当たりにしています。そして、育児においても介護においても女性が頼りにされますし、結果、問題を一人で背負い込んでしまう光景を何度もみてきています。そして私自身、実際に経験してきました。

 

 国の介護保障制度は年々厳しくなり、その体制は『在宅介護』を中心にとらえています。しかし、一人暮らしの高齢者が700万人を超え、65歳以上の高齢者の22.5%を占め、孤独死問題も依然増え続けている中、遠距離介護や老々介護、認認介護をこれ以上続けられるでしょうか。

 

 遠距離介護の多くが50代~60代で、仕事と介護で毎日がひっ迫し、疲弊しています。 介護離職された方は、社会復帰が難しいのが現状です。その家族の生活を支える資金源である年金も家族を支えるには少額です。そのように頑張って在宅介護をしながら、明るい未来や今日をもう一度描くことは至難の技です。

 

 

 その中で、このぜんしきょうが掲げてきた『一人はみんなの為に、みんなは一人にために』の絶対的相互扶助の理念をもとに築き上げてきた『介護の時間サービス』や自立を目指した『自社施設』は、このような『つらさ』や『孤独』の中で一生を終えるというような悲惨な問題を根本から解放しうる光だと感じ、信じて支えてきました。

 

 ところが、2018年私たちが新しくぜんしきょうに就任した時は、従来のままでのぜんしきょうの介護の時間サービスは、保険業法的にも、数理的にも残念ながら適応できていませんでした。そして、従来のぜんしきょうの運営のままでは、皆様の会費を『介護の時間サービス』以外の旅館事業や過剰サービスなどに浪費してしまうばかりで、永続的な運営は不可能な状態でした。

 

 そのような現状の中、現在の公的介護保険や保険業法にあたらないよう、且つ皆様のご要望に応えられる内容になるよう制度見直しを2019年から行い、2020年1月に新制度で新たに施行するに至りました。それが、この度新しく生まれ変わりました新・介護の時間サービス(ファミリーケア)です。現在の公的介護保険+自費サービスの混合介護に対応できるように改良を致しました。

 

 ぜんしきょうの制度にご加入頂いている会員様は、公的介護保険でのケアプランの中の自費サービス部分で、このファミリーケアの新・介護の時間サービスをご活用して頂き、その結果、同じ馴染みのヘルパーさんでそのまま自費サービス分を受けることができます。

 また、施設介護になりましたら、新設されましたファミリーケアの家族の時間サービスをご活用頂き、ご家族が家事支援サービスをご利用いただけます。

 

 また、ぜんしきょうの赤字であった旅館業は、コロナ過情勢を含め現在休館をし、

赤字の膨らみを抑えています。また中途半端で問題のあった住宅型有料老人ホームの第2塩山荘は正しく是正し、山梨県に許可申請を提出しなおしました。

 

 

 どうか会員の皆様には、正しい正確な情報を知って頂き、悪意ある噂話に翻弄されることなく、皆様がお持ちの『新・介護の時間サービス/ファミリーケア』の権利を知り、守っていただきたいと思います。そして、私たち皆さんの手で、老後の不安や孤独の不安から解放される、これからの時代を彩る幸せな超長寿社会、人生100年時代を、共に支え合い繋がり続ける『共生社会の実現』を作っていけたならば、幸いでございます。

 

 

一般社団法人 全国育児介護福祉協議会

 

代表理事 伊藤 弘美